2012/11/21

インターンシップのオファーを獲得するまで

 MBAの授業が始まる一学期早々、日本人は就職活動を開始しなければならない。インターンシップという機会が来年夏に訪れるからだ。その為に11月に開催されるボストンキャリアフォーラムに参加し、企業の面接を受ける必要がある。


僕の場合、渡米前から「インターンシップをアメリカと日本で2つする」という目標を設定していた。一つはUSでMusic Industryを、もう一つは日本でGlobal Company(industryは問わず)。このうち後者について、自慢はできないが一定の結果を残す事ができた。今回はこの
日本でのインターンシップ獲得に関する経験を今後就活をする方の為にシェアしたい。僕が何を思い、どういった活動をしたか?ボストンキャリアフォーラムに臨む前に何をしたのか?を順に書いていこうと思う。


■渡米前

- キャリアをもう一度ゼロから考え始めていた。が、正直なところ自分が人生において何を成し遂げたいのか、何を成し遂げるべきかをイマイチ掴みきれていなかった。
- 取りあえず情報収集。MBA生を専門で扱う就職斡旋会社のセミナーや就職フェアに参加。開催は殆ど東京。大阪在住だった為、かなりの費用がかかった。
- 塾の先輩である現在UNCに通うIさんから「インターンシップ獲得に向けたガイダンス」を開いてもらう。細かい情報をシェアしてもらい留学後のイメージを掴むには最適な機会だった。
- その他MBA生のネットワーキングパーティで沢山の方と知り合い、就活に関する意識をシェアした。Top校の方達は皆頭が良く、モチベーションも高い人達が多かった。話をしているだけで刺激を受けたし、テンションが上がった。今でもこの輪は凄く大切で、大好きなコミュニティのひとつ。


■渡米後〜ボストンキャリアフォーラムまで

- Thunderのキャリアセンターの授業を履修。レジュメの書き方からインタビューでの想定質問など幅広くカバー。しかし内容がありきたりだった為、ここで多くを望むことを諦める。
- 一方で個別にサポートしてくれたキャリアセンターのCarlaには多くの相談に乗ってもらった。僕の長期のキャリアイメージに対し、的確なプランをアドバイスしてくれた。Thunderに私費で留学する人は彼女にコンタクトを取る事を強くオススメする。CMC Profile: Carla Schroeder
- Thunderの先輩(2年生)にレクチャーをしてもらった。ボストンキャリアフォーラムでの時間の使い方、準備の仕方、自身の経験を細かくシェアしてもらい、非常に参考になった。更に、個別にコンタクトをとって相談に乗ってもらった。先輩の手厚いサポートに感謝しっ放しだった。
- 受験時にお世話になった他スクールの先輩にもコンタクトを取り、就職の相談に乗ってもらった。Thunder以外の方の視点、既にMBAを卒業して働いている方の視点は生々しく、響く言葉が多かった。
-  Thunderの先輩日本人に大手の人事出身の方がおり、インタビュートレーニングをしてもらう。Tipsは機密事項の為ここでは書けないが、間違いなくこの先輩のサポートが無ければ内定を獲得できていなかったと思う。インタビュートレーニング自体は2回だったが、ここで「勝つインタビューとはどういうものか」を強く認識できた。
-  Thunderの先輩アメリカ人にこれまた日本の大手玩具メーカーの人事出身の方がおり、レジュメの添削、インタビュートレーニング(英語)をしてもらった。アメリカ人の人事の方の考え方や実際の面接の雰囲気などを味わうことができた。また、結構指導がハードだったので甘えを捨てて就活に臨むことができた。


ざっと書いたが、改めて如何に自分が周りの方から暑いサポートを受けていたかがわかる。感謝の二文字しか浮かばない。



渡米前、僕は自分のこれまでのキャリアに関し多少の自信があった(筈だった)。けれど、アメリカに来て以来、それも見事に打ち砕かれた。英語の出来なさと学業のハードさから完全に自信を喪失していた。インターンの就活も正直内定を取れるとは微塵も想像していなかった。しかし、上記のThunderの先輩二名とCarlaのお陰で自信を取り戻すことができた。みんな一様に「TakaにはTakaにしかないキャリア上の強みと専門性がある。だからもっと自信を持って就活に臨むべき。」と激励してくれた。お陰で、「別に失うもんなんかないし、思いっきり準備して、思いっきり自分をアピールして帰ってこよう」と開き直ることができた。


Thunderbirdは決してTOPスクールではない。でもThunderにしかないリソースがあるし、Thunderでしか出会う事ができなかった人達が沢山いる。その恩恵を受ける事ができただけでこの学校に来た価値は果てしなく大きいと思う。ボストンキャリアフォーラムの直前はまともに睡眠も取れずハードだったけど、このサポートを絶対に無駄にはできない、と踏ん張ることができた。
更にもう一名(ライバルであり、良き仲間であり、先輩?である人)からも貴重なアドバイスを受けた。彼女にも感謝しても仕切れない。


この就活を通して学んだ事は、differentiateの重要性。自分の強みを客観的に認識し、それを前面に押し出すことで徹底した差別化を図る事が大切だということ。自分が受けた恩恵とこの教えを生かしてアメリカでのインターンもなんとかGetしたい。日本人、純ドメ+業界経験無しの自分にとってはとてつもなくハードルが高い。従って相当の努力が必要になるが、諦めずに目標を達成したい。そしてお世話になった方々に恩返しができるよう、ビジネスマンとしても人間としてももっと成長していきたい。


2012/11/12

クラブ活動について

Thunderbirdでは多くのクラブが存在する。投資クラブやコンサルティングクラブといった専門的なものからサッカーやラグビーなどのスポーツ系、チャイナやラテンアメリカといった地域系クラブ等など。ちなみに僕は下記のクラブに登録している。1学期はインターンの就職活動と授業でてんやわんやで殆ど活動には参加できていないけど。。


・Thunderbird Entrepreneurship Network
(起業クラブ)
Society for Human Resource Management Student Chapter
(人材マネージメントのクラブ)
・Family Business Club
(家業を持ってる人が集まるクラブ)
・Japan Club
(日本文化を広めようぜってクラブ)
・Global Sounds
(バンドのクラブ。Partyなんかがあったら演奏する感じ)
・Soccer Club
(サッカークラブ。下手なのに入ってる。笑)


上記のうち今一番力をいれてるのはJapan Club。僕はEvent担当というポジションを割り当ててもらっている。仕事内容は、学期中に開催される各種イベントを仕切ったり準備したりする。あとFacebookのページを管理したり、更新したり。ちなみにページのリンクはこちら。クラブの目的としてはサンダーの学生とその家族に日本文化を広めて、できる限り日本の事を知ってもらおうというもの。大変だが結構やりがいがある。


あと今後の予定はRegional Nightでのパフォーマンス。Thunderでは一年に数回このRegional Nightというパーティがある。全世界の出し物を出しあって世界中の文化を堪能しようというもので、今年は来月に控えている。そこで日本っぽい出し物をする予定で、それを僕が全部仕切らせてもらうことになった。構成を考えて人数を集めてダンスの振り付けを決めて練習する。日本人だけでなく日本好きな外国人も集まる予定なので考えただけでぞっとするが(笑) せっかくもらったチャンスなので存分に生かしたい。何をやるか?はまだ書けないけどとりあえず僕は和太鼓を叩くためにフェニックス在住のプロの方に弟子入りすることになった。


Thunderbirdに来て痛感する事が「世界における日本のプレゼンス(存在感)」は圧倒的に落ちている。話の中心は今でも米国で、アジアといえば中国が引き合いに出される。正直悔しいし、もどかしい。が、簡単に諦める訳もなく、せめてまずはThunderbirdの中でも「おお日本人やるな~」というところをアピールしたい。ストリートダンスのクオリティでは負けるしやサルサは踊れないしラップもできないが、日本には誇るべき文化がある。そして宴会芸は日本人の十八番。故に実力の差を見せつけたいと虎視眈眈、勝機をうかがっている(笑)


(※写真は先月開催したお好み焼きパーティの模様。撮影者、僕。)

2012/11/05

授業での発言について

アメリカの大学院ではクラスへの貢献度が成績評価に直結する。Thunderbirdにおいても大体のクラスで20%~30%の割合がこのクラスへの貢献に割かれている。そしてこのクラスへの貢献、つまりは授業中の発言がインターナショナルの学生にとっては一番の関門になる。今回はこの点について振り返りたい。


まず今の状態を例えると、英語というOSを組み込みながら同時に新しいアカデミックな知識というアプリケーションを積むことにトライしている、と言える。どちらか一方でも僕にとっては大変なことなのに、それを同時に実現しようとしているから、もはや無茶である(笑) 加えて教授もインディアンアクセントのある人からモゴモゴしゃべる人まで多岐に渡る。更に、授業中にNativeの学生とアクセントを持ったインド人がガンガン発言するので、議論についていくのが物凄くchallenging。最初のころは議論についていけ無さ過ぎて泣きかけたこともあった(これは実話である。笑) まぁでもそのうちなんとかなるやろうと思っていたけど、それが対策なしではなんともならないことが最近解った。具体的な対策を経験を交えて書いていきたい。

1、一も二にもとにかく準備
一度にOSとアプリの双方に負荷をかけると僕のCPU(脳みそ)はフリーズしてしまうので、どちらか一方の負担を最大限に軽くしないといけない。要は、短期間で英語(特にListening)が上達することはあり得ないので、授業の準備をして少しでも事前に知識を頭に入れて臨むことが必須。あと、ケースについては読んで事前に答えを用意して、授業に行く前にブツブツつぶやいて記憶してから臨む。そうすると、不思議なことにチャンスが訪れる。「きたー!ここが出番や!」という瞬間が訪れる。あとはそこをキャッチできるか否かが鍵。授業でこの瞬間を捉えた時の爽快感は言うまでもないし、逃した時の虚無感は本当に耐えがたい。

あと最近気づいたことは、+αの意見を用意しておくことが重要だと思う。例えば、教授が質問してくるであろうことをある程度予想して、それに対する意見+アジア人・日本人からの視点を交える、等。これはまだ100%実践できていないので今後の課題。

2、マインドセットを入れ換える
前回のグループプロジェクトに関するポストでも書いたが、やはりメンタルの問題が影響する。少しでもビビったら手が挙げれなくなる。そして躊躇すれば話題が次に移っているのでもうチャンスは二度とやってこない。「教授が求めてる答えと違ったらどうしよう」「クラスメイトに、あいつの意見はレベルが低いなと思われたらどうしよう」など、自問自答した瞬間にもう機会を逸している。

1学期の前半は何度これで失敗したか分からない。相当悩んだし、このままだとダメだと強烈に自省した。結果、これまでの自分のスタイルを全部否定しようと思った。完全にマインドセットを変えて授業に臨むことに決めた。「この授業に関しては自分が一番準備した。そして業務経験もある。だから自分がこの授業は引っ張っていく」くらいの気持ちで臨んでいる。というかそれ位の気持ちで臨んでやっと1回か2回発言できるかどうかなので、自分にとっては丁度いい。

そしてもう「この意見が別に流れを汲んでいようがいまいが知ったこっちゃない」と思うようにしているし、「別に間違ったところで死ぬわけじゃないし、ある意味どうでもいいや」と開き直るようにした。このマインドセットの入れ換えが最近、物凄くプラスに働きだしている。

3、発言+集中し易い環境を作る
ちょっとした工夫だが、授業は一番前か二列目に座る。なぜか?後ろの方に座ってしまうとみんなの顔が見えてしまうので緊張感が高まる。且つ、誰も手を挙げていない状態では自分が先頭を切りにくくなる。それを防ぐために必ず二列目より前に座るようにしている。そうすることで、余計なプレッシャーを感じることなく、手を挙げやすい環境を作る。更にあたかも教授が自分に問いかけてるかの如く感じれるように、授業に集中できる環境も生み出せる。


以上。今後もこの点は改善を重ねていきたい。この前はマーケティングのクラスで発言したところ、授業の後でクラスメート数人から声をかけられた。「あの発言、イケてたな」みたいなことを言われて、嬉しかったと同時に、やはりみんな誰が発言してるのかよく見てるなと感じた。こうした日々の積み重ねによって、徐々に信頼を獲得していきたいし、日本人代表としてもっと外国人に認められなければいけないと思っている。