2012/10/24

1学期中間までを振り返る


1学期の丁度半分が終了した。1週間前にMid-termの試験が終わり、その日のうちにアリゾナを発ち、ボストンに向かいキャリアフォーラムに参加した。ボストンの後は、ニューヨークに移り、今までの鬱憤を発散するかのごとく(笑)3日間遊び抜いた。そして今、アリゾナに帰る飛行機の中でこれを書いている。今日はMid-termまでの学校生活を振り返りたい。

まずはざっと履修した授業の振り返から。

-       Ethics and Governance
ビジネス倫理学を学ぶ。ケーススタディを通してビジネスにおける様々な意思決定、行動を如何に倫理に基づきながら実行するか、を学ぶ(更にこの「倫理」とは何か、を考える)。個人的には非常におもしろく学びを得た科目。特に異なるステークホルダー(利害関係者)を書き出し、自分が倫理に基づくある行動(例えば、誰かの悪しき行動を上司に口外する、等)に出た時に、+ −のどちらの作用が働くかを分析し、その分析結果を踏まえて自分の行動の質を更に向上させることができるか否か、学ぶ。このフレームワークはとても実践的であるという印象を持った。

-       Data Analysis
文字通り、データ分析。日本で言うところの統計学。それ以上でもそれ以下でもない。大学時代に履修していた筈だが内容は見事に全て忘れていた。拠って苦しんだ。苦笑 更に教授がインド人の女性でインディアンアクセントが強く、極端な早口であったため、付いていくのがやっとだった。ただ、なんとか中間試験までには、数学の得意な中国人の友達に教えてもらってキャッチアップすることができた。心優しき友達に感謝。

-       Multi Cultural Communication
この授業は非常に面白かった。グローバル市場におけるリーダーとしてのマインドセットはどうあるべきか?を毎回ケースを用いて議論する。サンダーバードの特徴である「グローバル」というキーワードについて毎回みんなで徹底的に議論した。また、グローバルとは何かを考えれば考える程、「そもそも日本はどうなのか?」という問いに対する答えを同時に考えさせられた。この授業の教授は僕にグローバルな視点だけではなく、日本を省みる視点を与えてくれた。まだまだ理解できていないと思うけど、今現在はグローバルマインドセットとは「柔軟性」であり「自分の中の先入観に気づくこと」だと思っている。

-       Competing Through People
クラスのタイトルがよく分からないが(笑)実際は組織マネジメント論+リーダーシップ論の基礎。この授業は多くの挫折と学びを授けてくれた。「如何に周りに貢献するか」を嫌というほど考えさせられたし、悩んだ。チームでのケース分析、レポート執筆、プレゼンが課せられ、満足に貢献できずにへこみまくった。この点については別途、以下に書きたいのでここでは詳細割愛。

-       Accounting
会計学。ベースが無かった自分にとっては一番辛い授業だった。更に追い打ちをかけて教授のteaching styleに最後まで馴染めなかった。基礎を飛ばしていきなり発展から始めるなど、会計士の友達に言わせればかなり無茶な感じ、とのこと。笑 拠って、正直会計の基礎が身に付いたという実感が全くない。(単にテストを切り抜けただけ、という感じ)1学期の後半は会計学が無いため、自分でゼロから勉強し直す予定。

-       Career Development
キャリアセンターから就職活動に向けた考え方やスキルを教わるクラス。このクラスは進むスピードが遅かったため(日本人はボストンキャリアフォーラムに参加する為、アメリカ人よりも早く準備する為、皆そう感じるとのこと)、僕は個別にセンターのスタッフにカウンセリングをお願いした。サンダーでは生徒一人一人に対しキャリア専門のスタッフがカウンセラーとしてサポートしてくれる。僕のカウンセラーはCarlaというグローバル企業の元人事経験者で非常に知見が広く、貴重なアドバイスをくれる。本当にお世話になっている。

-       Global Political Economy
グローバル経済の変遷を学ぶ。現代経済史をイデオロギーや経済情勢を絡めて考える授業。とても多くの学びを得た。IMFの機能や今の経済情勢を形作っている要素や背景など。教授の説明がとにかく分かり易い+人柄がとても魅力的で流石はサンダーにおける看板教師の一人。しかしこの授業、テスト範囲があり得ない程広く、リーディングの量が尋常ではなかった。ネイティブの学生も外国人同様に、テスト前は死にかけていた。笑


次にラーニングチーム(グループ)における試行錯誤を綴りたい。


前述のCompeting Through Peopleにおけるチームプロジェクトについて。まずチームメイトは僕を除いて5人でアメリカ人3人、エジプト人、キルギスタン人。僕以外、英語に全く問題がなかった為、議論のスピードがめちゃくちゃ早かった。ペーパーのライティングもネイティブの表現ばかりなので僕の出る幕が無い。残りの望みはプレゼン!ということで、パワーポイントが得意な僕は「ここだ!」と思いきや、最近登場したPreziというソフトを使用した為、これも実力を発揮できず。このチームにおいては本当に悩んだし、貢献できないのは英語ができないからなのか、そもそも実力や経験がないのか分からなくなり苦しかった。とはいえ、最終的にはある学びを得たので、それについて記したい。


「自分の意見は自信を持って発言する」ことが何よりも大切
至極当たり前だけど、このマインドセットが重要だと思う。なぜなら、アメリカ人の多くはビジネス経験が浅い(大体3年位)拠って僕たちが普通に知っていることも知らない、というケースが頻発するからだ。例えば僕たちが扱った組織のリストラに関するケースにおいて、リストラ後に如何に組織をマネージするか、を議論していた時、みんなめちゃくちゃ細部に拘っていた。そこで僕が「まずKPIを設定して、その指標を全員で追えば目標が統一されるんじゃないか?」と言った。すると皆「Taka、KPIって何すか?」と聞いてきた。かなり驚いたけど、異なるバックグラウンドの人たちと議論するってこうゆう事なのかと目から鱗だった。更に、プレゼンの論理構成を議論していた時も、僕が微修正すると「Takaのお陰でプレゼンをしていて心地よくなった。話し易くなった」を言ってくれた。具体例を上げればキリがないけど、こうゆうことは頻繁に起こった。同時に僕自身も知らないことを沢山教わったし、新しい発見もあった。

この経験を通じて、
チームメイトの誰かが重要だと感じる事はチームのみんなにとっても意味のあることだ。
ということに気づかされた。拠って、自分の意見を躊躇っていては、チームに対する貢献が減るだけではなくチームのパフォーマンス全体に影響する、ということを痛感した。

拠って、あとは自分の英語力を卑下することなくSpeak Outできるかどうか、更にはうまく説明し相手に伝える為に、その手段を工夫できるか否か(準備のレベルを上げれることができるか)にかかっていると思う。

この学びから、次の学期では恐れることなく自分の意見をしっかり伝えた上で、チームとしてのパフォーマンスを上げ、更には自分自身のラーニングスタイルをゼロからもう一度構築していきたいと思う。

次回は授業中における発言について書きたいと思う。